八畳くらいの和室に大きなガラスで作られたような円盤状のものが吊り下げられていて、隣にいる男とそれについて話している。中心部分は目玉焼きの黄身の部分を上下に繋げたような形。横に出ている土星の輪のようなものは少し上向にカーブしていて、作家物のガラス細工にありがちな質感で縁がゴツゴツして、先端は少し焦がしたような濃い色が入っている。ぼんやりと光っているが、照明器具という認識では見ていない。
見ていた視界が左右に分割された。左が今見ていた円盤、右はその前に作られたと思われる型だ。左の円盤は右を参考に違うところで製造されているようだった。
男が「やはり前の型のほうが和風ですよね」と言った。
「ああ、そうですね」と言ったものの、何度見比べても僕には違いがわからなかった。
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