畑などがあり、小さな山も見える農村部。人の姿をあまり見ないが、僕はあまりそういう事を気にせずにそこに居るが、そのうち、そこの人々は、皆隠れるようにして住んでいることに気づく。
みすぼらしい一家。女もまた小さな子供達は髪の毛はボサボサ、汚れた体や衣服のままだ。父親を目にしないと思っていたら、陽の光があまり入らない家の中で、木製のやや大きな道具を抱き込むような姿で居た。頭部は既になく、どうやら一家はこの男を上から少しずつ食べていってるらしい。
誰かが口にしたわけではないが、人々が恐れているのは鳥だということに気づいた。普段は姿を見せないけれど、何かのきっかけで彼らは続々と現れる。鯖のような模様、尻尾はキジのようだが、頭の形はシャープな形の鳥は、2、3羽見かけたと思っていたらあっという間に地に、空に増え続ける。流石に恐ろしくなってきたので、彼らを刺激しないように静かに誰のだかわからない家に入った。幸いに何も起こらずに済んだ。
岩山のふもとの地形を利用した水族館に行ってみた。建物はなく、掘って水を溜めただけのようなプールが何か所もあるような所だ。天気も良く、水は綺麗なエメラルドブルーに近い色で、素朴だがとても美しい。斜面を降りていき、プールに近づいてみると、ゴミが浮き、イルカのような生き物が死んで浮いていたりしている事がわかった。一見平和そうに見えたここの水族館に何かが起こった事は明らかだった。これはやはりあの鳥の仕業なのだろうか。
軍隊がやってきて、我々をここから救出するという。だが、どうやらなんらかの基準があって救出する人間を選別しているようでもある。ナチスのような雰囲気なので警戒する。